ソーシャルワークに係る各種の定義

 2000年7月、国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)の総会にて「ソーシャルワークの定義」が採択され、2014年7月には新しい定義として国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)と国際ソーシャルワーク学校連盟(IFSSW)の総会・合同会議において「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義」が採択された。この定義については、日本では共同日本語訳が社団法人日本社会福祉教育学校連盟(学校連盟)と社会福祉専門職団体協議会(社専協)から示されている。

ソーシャルワーク専門職のグローバル定義
 「ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束、および人々のエンパワメントと解放を促進する、実践に基づいた専門職であり学問である。社会正義、人権、集団的責任、および多様性尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす。ソーシャルワークの理論、社会科学、人文学、および地域・民族固有の知を基盤として、ソーシャルワークは生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける。」
 この定義は、各国および世界の各地域で展開してもよい。

 ソーシャルワーク専門職のグローバル定義に付された「注釈」では、①ソーシャルワークは、人々がその環境と相互作用する接点に介入するものであること、②ソーシャルワークはできる限り、「人々のために」ではなく「人々とともに」働くという考え方をとること、③ソーシャルワーカーは、さまざまなシステムレベルで一連のスキル、テクニック、戦略、原則等を活用すること、④ソーシャルワーク実践は、さまざまな形のセラピーやカウンセリング、グループワーク、コミュニティワーク、政策立案や分析、アドボカシーや政治的介入など、広範囲で多様な活動を含むこと、⑤人々の希望・自尊心・創造的力を増大させることを目指すこと、⑥介入のミクロ-マクロ的次元を一貫性のある全体に統合すること、などとある。

 その他の主だった定義として、「全米ソーシャルワーカー協会の基礎的定義」「全米ソーシャルワーカー協会の定義」「日本学術会議、社会福祉・社会保障研究連絡委員会報告の定義」などがある。1970年代以降の定義に共通することは、①ソーシャルワークは、個人と社会の両方を対象に働きかけをすること、②ソーシャルワークは、個人や社会がより良い状態になるような具体的な行動、活動、働きかけをいうものである、という点である。